適切な問題集の選びかたと使いかた
「みんなが最レべをしているから、うちも!」
ほかのブログを読んでいるとそう思ってしまいますが、実のところ、適切な問題集を解かせないとまったく効果がでません。下手をすると勉強するだけ無駄になります。
では、どのような問題集を選べばいいのでしょうか。
子どもにとって適切な難易度の問題集を選ぼう
一般的に、つぎの3人がいたら、「Aくんは時間の無駄」「Bくんが理想」「CくんとDくんは問題」です。
・Aくん:すばやく解いた。全問正解
・Bくん:すばやく解いた。7、8割正解
・Cくん:制限時間ぎりぎり。5割正解
・Dくん:制限時間では解けなかった。4割正解
※計算問題、暗記などは除きます。
Aくん。
問題集を解くことで得られたものは「わかっていることを確認できた」だけなので、「問題集を解いた時間がもったいなかった」といえます。
一段階、難易度の高い問題集をさせましょう。
Bくん。
問題集を解くことで「何が穴なのか」わかった、つまり、得られるものがあったので、この問題集を解いて正解でした。不正解の問題の解きなおしをさせて、つぎは正解にするようにしましょう。
Dくん。
Dくんにとっては問題集が難しすぎて学習効果はなかったと思います。もうすこし難易度が低い問題集をさせたほうがいいと思います。
問題はCくんみたいな子です。
Cくんの親は「不正解の問題を解きなおしさせれば大丈夫」と思ってしまい、Bくんと同じように「不正解の問題のやりなおし」をさせてしまうのではないでしょうか。
しかし、実際はCくんは図や解法を丸暗記して、しのいでいる可能性があります(詳しくは下記にて)。
一段階、難易度が低い問題集をさせるようにするといいでしょう。
なぜ、つまづいているのか、原因を突き止めて適切な問題集を選ぼう
問題集を解かせたとき、つぎのような状況だったらどうしますか。
<1周目>
・Eくん:5割正解
・Fくん:4割正解
<2周目>
・Eくん:7割正解
・Fくん:6割正解
2周させてもまだ全問正解ではないので、全問正解するまで何回も解かせるかもしれませんが…。
ちょっと待ってください。
実は、このようなケースは、たとえば、つぎのような可能性があります。
・そのテーマだけではなく、ほかに何かわかっていないことがある可能性
・図や解法を丸暗記している可能性
うちの息子にもありました。
Z会の算数の問題集、一部の問題だけ、解くのにめちゃくちゃ時間がかかって不正解でした。
そこで、考えかたを教えたのですが、やりなおしのとき、できるようにはなっていました。
が、実のところ、解法を丸暗記していただけでした。
なぜそのような丸暗記になっていたのかを追求したら、国語に問題があることがわかりました。
その後、徹底的に国語を鍛えたらZ会の算数の問題集はサクサクと解けるようになった次第です。
国語がボトルネックだったわけですね。
話を戻します。
よほど難しい問題ではない限り、本当に理解していれば、3周目、4周目とはならないものです。
つまり、EくんやFくんのような場合、理解していなくて答えと解法を丸暗記している可能性が高いのです。
これの何がいけないのかというと「丸暗記なのですぐに忘れてしまう可能性が高い」です。
というわけで、なぜ不正解なのか徹底的に調べて、そこを鍛えられる問題集を解かせる必要があります。
…トップレベル問題集を利用している親にいそうなのが、下記。
解くのに時間がかかっても、不正解がたくさんあっても、「正解や考えかたを教えるだけで先に進める → 時間をおいてやりなおしをさせる → 解けたから、やはり先に進ませて正解だったと思う → でも実は子どもは丸暗記しているだけだった」のパターン
妄想ですけどね。