塾のプリントなどの整理にはPDF化!
大手塾のプリントや問題集などの整理や置き場所に困るというブログを見かけます。
プリントや問題集などをPDFファイルにするといいのではないでしょうか。
そこで、このページでは紙をPDFにする方法について、徹底的に解説しています。
※2019年時点では自家利用でのPDF化は著作権法に抵触しませんが、PDF化したものを人に渡す、ネットで公開するなどをすると著作権法違反での処罰の対象になります。
2.PDFにするメリットとデメリット
2−1.PDFにするメリット
2−2.PDFにするデメリット
3.PDFにする4つの選択肢
3−1.自炊業者に丸投げする方法。でも著作権の関係で問題あり
3−2.ドキュメントスキャナや複合機だけを購入して、本の裁断を業者に委託する方法
3−3.自分でPDFにする方法(破壊)
3−4.自分でPDFにする方法(非破壊)
3−5.非破壊と破壊を「手間」と「お金」で比較
4.お勧めのドキュメントスキャナ、複合機、裁断機
4−1.裁断機「プラス断裁機 PK-513LN」
4−2.ドキュメントスキャナ「ADS-2000」「ADS-2200」
4−3.複合機はコピーもできて便利!
4−4.非破壊スキャン「FI-SV600」
5.最初はドキュメントスキャナの設定にこだわろう!
5−1.実際に印刷してみて最適な解像度を決めよう!
5−2.PDFの検索をしたい場合はOCR処理をしよう!
5−3.本の自炊の場合の設定
プリントのPDF化がイメージできないかたに向けて、大ざっぱな手順を紹介
大手塾のプリントや問題集をPDF化すれば便利ですが、どのようにPDF化すればいいのでしょうか。
<プリントの場合>
1.ドキュメントスキャナや複合機でPDFにします。ドキュメントスキャナや複合機にプリントをセットしてボタンを押すだけ次々にPDFにしてくれます(※ドキュメントスキャナや複合機によります)。
2.必要なときにPDFをプリンターやコンビニで印刷します。
<テキストや問題集を破壊できる場合>
1.断裁機などでテキストや問題集を裁断します(1枚ずつの紙にバラします)
2.ドキュメントスキャナや複合機でPDFにします(上記と同じ)。
3.必要なときにPDFをプリンターやコンビニで印刷します。
<図鑑など破壊できない場合>
1.本の1ページずつ、スキャンしていきます。ページ1枚ずつ写真をとっていく感じです。
2.必要なときにPDFをプリンターやコンビニで印刷します。
テキストや問題集だと断裁が面倒ですが、プリントだとものすごくかんたんにPDFにできます。
PDFにするメリットとデメリット
「プリントのPDF化は簡単にできるのはわかった。でも、プリントなどをPDFにして何かメリットがあるの? デメリットがあるにちがいない!」と思ったかたに向けて、ここではプリントのPDF化のメリットとデメリットを紹介します。
PDFにするメリット
まずは、プリントなどをPDF化するメリットです。
1.PDF化したプリントなどは不要になるので、捨てることができる
2.必要なものだけ、印刷することができる
3.大量のプリントを検索で探すことができるかもしれない
上記1。
PDFにすればプリンターやコンビニでいつでも印刷できます。原本は不要になるので破棄することができます。
ちなみに、万が一のときのために保管したいのならば、コンテナに入れて屋外に置いておくと部屋がすっきりします。
上記2。
PDFにせずコピー機でコピーするかたが多いようです。
しかし、塾で配布されたすべてのプリントをコピーすると大変ですし効率も悪いです。
(例)不正解の問題をやりなおすためにプリントを1部コピー → 実は2部必要! またコピーしにコンビニへ。二度手間だった…。
PDFにすると、たとえば「もう一度解かせたい不正解の問題があった!プリントを印刷しないと!」でもPDFを開いてクリックするだけで印刷できます。
上記3。
OCR処理ができれば、PDFの検索もできます。
検索ができれば便利ですよね!
ただ、OCR処理はPCの環境によってできるかどうかは変わるので、かならずできると言い切ることはできません。
PDFにするデメリット
PDFにするデメリットです。
1.お金がかかる
2.断裁機を使う場合は置き場所がすこし必要(大きくて重いです)
上記1。
このページではできるだけ手間暇かけずにプリントなどをPDFにする方法を紹介していますが、機材をそろえるのにお金がかかります。
上記2。
プリントだけではなくテキストや問題集もバラバラにしてPDFにする場合は断裁機を使います。
これが大きくて置き場所に困ります。
※テキストや問題集のPDF化を考えていない、すなわち、プリントだけPDFにしたい場合は断裁機は不要です。また断裁機はレンタルできます。
PDFにする4つの選択肢
塾のプリント整理でPDFにする場合は自分で機材をそろえたほうがいいと思いますが(手間暇もかかりません)、実はPDF化を請け負う業者もあります。
また自分で機材をそろえる場合も、本を破壊する場合と非破壊の2通りの方法があります。
そこで、ここではPDFにする場合の選択肢を紹介します。
自炊業者に丸投げする方法。でも著作権の関係で問題あり
本を段ボールにつめて自炊業者に郵送すればPDFにしてくれる業者があります。
一番楽ですが、もっともコストがかかります。
何より、著作権の関係で自炊業者に頼むことは問題があるかもしれません(市販の本や漫画は法律違反だとされています)。
ドキュメントスキャナや複合機だけを購入して、本の裁断を業者に委託する方法
本を裁断するには裁断機を購入する必要があります。
ただ、裁断機は巨大で重く(※)、また刀も大きくて危ないです。
※具体的に、評判がいいものだと13キロ、もしくは23キロほどあります。
そこで、裁断だけを業者に委託することもできます。
ただ、郵送料をいれるとそこそこの値段になりますし、手順が「本を段ボールにつめて郵送→裁断された本が返ってくる」なので、毎回重い段ボールを持ち運びしないといけなく、断裁機を買うのと変わらないかもしれません。
※本をつめた段ボールは引越業者も嫌がるほど重いです。
※裁断された本はコピー用紙のような紙になります。それをドキュメントスキャナや複合機にセットしてボタンを押せばPDFファイルになります。
自分でPDFにする方法(破壊)
自分で自炊する場合、「破壊」と「非破壊」の2つの方法があります。
まずは、破壊する方法です。
※プリントの場合は破壊しません。テキストや問題集の場合のみの話です。
本を裁断して(1枚ずつの紙にバラして)、ドキュメントスキャナや複合機でPDFにします。その際つぎの選択肢があります。
・ドキュメントスキャナや複合機を購入。裁断だけ業者を利用(上記で紹介した方法)
・裁断機とドキュメントスキャナもしくは複合機を購入
・裁断機だけをレンタル。ドキュメントスキャナや複合機を購入
・裁断機もドキュメントスキャナもしくは複合機もレンタル
塾はプリントが主体なのでドキュメントスキャナもしくは複合機だけを購入するのがいいと思います。テキストや問題集も断裁してPDFにしたい場合は、断裁機をレンタルしてまとめて断裁すればいいと思いますし。
自分でPDFにする方法(非破壊)
自分で自炊する場合、「破壊」と「非破壊」の2つの方法がありますが、ここでは非破壊の方法を紹介します。
非破壊のドキュメントスキャナを購入します。
非破壊のドキュメントスキャナは「本を開いてスキャン、ページをめくってまたスキャン」を繰り返していきます。
本を開いて写真を撮っていくイメージですね。
非破壊と破壊を「手間」と「お金」で比較
非破壊と破壊を「手間」と「お金」で比較してみました。
・手間:非破壊は1ページずつめくってスキャンしていくので多大な手間暇がかかります。破壊は「裁断(バッサリと切れます)」「ドキュメントスキャナや複合機にセットしてボタンを押すと自動で読み込み開始」なのでそれほど手間暇はかかりません。プリントの場合は、ドキュメントスキャナや複合機にプリントを差し込んでボタンを押すだけで自動でPDF化できるので手間暇はほとんどかかりません。
・お金:非破壊は非破壊のドキュメントスキャナを買うだけです。破壊の場合は、ドキュメントスキャナもしくは複合機と裁断機を買う必要があります(プリントだけの場合は断裁機は不要)。
・保管場所:裁断機が巨大で重いので保管場所に困ると思います(プリントだけの場合は断裁機は不要)。
・安全性:安全性が高い裁断機もありますが、やはり危険です。そもそも重いので、運ぶとき、危ないと思います。
・スキャンしたものの質:わたしは読めればいいので、こだわっていません。
・ランニングコスト:破壊の方はローラーが消耗品なので、大量にPDFにすると交換が必要になります(結構高い)
個人的には破壊をお勧めします。
お勧めのドキュメントスキャナ、複合機、裁断機
お勧めのドキュメントスキャナ、複合機、裁断機を紹介します。
※ただ、いずれも古い機種なので以下で最新の機種を見てみてください。
・ドキュメントスキャナ
・断裁機
裁断機「プラス断裁機 PK-513LN」
我が家の場合は自炊が目的で、細切れ時間に断裁したかったのでプラス 断裁機 PK-513LNを購入しました。
思ったよりも刃に危険性を感じませんでしたが、使うときは危ないな、と思います。そして、重いです(机の下にしまっていて机の上で裁断しますが、机の上にあげるとき、毎回、重いな、と感じます)。
ドキュメントスキャナ「ADS-2000」「ADS-2200」
うちは自炊することが多いので、つぎの2つを使っています。
※ADS-2000だけだったのですが、それよりも新しいADS-2200を買い足しました。
・BROTHER ドキュメントスキャナ ADS-2000
・BROTHER ドキュメントスキャナ ADS-2200
いずれも紙をセットすると自動でドンドンPDFにしてくれるので便利です。
ちなみに、brotherだけではなく、富士通、cannon、エプソンがさまざまなドキュメントスキャナを出しているようなので、どのドキュメントスキャナがいいのか、いろいろと調べてみてくださいね。
複合機はコピーもできて便利!
中学受験には複合機(コピー機)があれば便利!のページにも書いていますが、受験ではコピーもできたほうが便利です。コピーの機能がある複合機はPDFにすることもできるので複合機を買えばドキュメントスキャナは不要です。
・ブラザー プリンター A3 インクジェット複合機 MFC-J6583CDW ( FAX ADF 有線・無線LAN 1段トレイ 両面印刷 )
・ブラザー プリンター A3 インクジェット複合機 MFC-J6983CDW ( FAX ADF 有線・無線LAN 2段トレイ 両面印刷 )
・エプソン A3ビジネスインクジェットカラー複合機 FAX PX-M6010F 大
・エプソン A3ビジネスインクジェットカラー複合機 FAX PX-M6011F 大
ちなみに、わたしはA4までしかコピーできない複合機とドキュメントスキャナを所有しています(サピックスに通っている場合は上記の機種がお勧めです)。
非破壊スキャン「FI-SV600」
非破壊のスキャンScanSnap SV600 FI-SV600を持っています。
本の一枚一枚をデジカメで撮影していく感じですが、本を一枚一枚めくるのに時間と手間がかかってしまうので、お蔵入りになりました。
最初はドキュメントスキャナの設定にこだわろう!
ドキュメントスキャナは「設定」しないといけません。
設定のキモとなるのは「解像度」「OCR処理」です。
実際に印刷してみて最適な解像度を決めよう!
解像度は「dpi」という単位で表されています。
dpiの数字を大きくすると、きれいに印刷できますがPDFのサイズが大きくなります。結果、PDFの保管場所に困ります。PC、スマホ、タブレットの機種によっては、PDFを開くのに時間がかかることもあります。
dpiの数字を小さくすると、先ほどの逆です。
ちなみに、ADS-2000の設定画面では解像度は「300dpi×300dpi」などと表記されています。この意味がわからなかったのですが、検索したところどうやら縦方向と横方向の解像度のようです。よって、「300dpi×300dpi」は、「300dpi」とまとめて表記されることがあるようです。
PDFの検索をしたい場合はOCR処理をしよう!
PDFはふつうテキストを抜き出すことができません。
しかし、OCR処理するとPDFにテキストの情報が付加されるようでPDFからテキストを抽出できます。
塾のプリントでテキストをコピペすることはないと思うので、一見、不要のように思える機能ですが、OCR処理すれば後で検索できるようになります。「あの問題はどこにあったのかな」というときに検索できると便利です。
※ADS-2000の場合、設定で「サーチブルPDF」を選択するとOCRの設定になります。
ただ、OCR処理には時間がかかります。
また、OCRの処理はパソコンのスペックで処理速度が左右されます。
実際にOCR処理して時間を測定して、OCR処理するかどうかを決めるといいでしょう。
本の自炊の場合の設定
参考までに本の自炊の場合の設定です。すなわち、印刷を考えていない設定なので、試しに印刷してみることをお勧めします。
※ADS-2000の設定です。
<設定>
・ビジネス書、実用書、小説:600dpi、モノクロ
・ビジネス書(二色)、実用書(二色):400dpi、1677万色カラー
※モノクロや256階調グレーにすると赤色などが消えてしまうため、1677万色カラーでのスキャンにしています。
・コミック:400dpi、256階調グレー
<ファイル形式>
・PDF
※adobe acrobatをもっているのでPDFにしています。acrobatがない場合は、jpgだとフリーソフトが充実しているので、jpgにするといいようです。