中学受験のトップ層の研究
中学受験のトップ層の情報をネットとリアルの両面で集めています。ここではそれをまとめています。
※トップ層といっても、さまざまなかたがいます。ここで紹介しているのはごく一部です。また伝聞などもあります。あらかじめご了承ください。
1−1.中学受験におけるトップ層とは?
1−2.中学受験のトップ層の言う「低年齢のときには勉強はさせていない」は本当か?
1−3.中学受験のトップ層の親の熱量は相当なもの
1−4.中学受験のトップ層の子どもに、ふつうの子どもも絶対にいる!
2.中学受験のトップ層の勉強法
2−1.幼少のころから教養と称して勉強させる
2−2.中学受験のトップ層は、低学年の勉強はどうしているのか?
2−3.中学受験のトップ層は、早期教育で国語を鍛えている
2−4.中学受験のトップ層は、高学年でどの程度勉強に関与しているのか?
2−5.中学受験のトップ層の勉強法がアテにならないケース
3.ふつうの親が中学受験のトップ層を目指すための戦略
3−1.早期教育は国語の先取り学習と相性がいい理由
3−2.算数の計算問題も親が教えられる!
3−3.ふつうの親が中学受験のトップ層を目指すとき、できること。
4.中学受験のトップ層になるための情報のうち「有るもの」と「無いもの」
4−1.子どもの性格による扱い方のちがい
4−2.中学受験のトップ層の勉強時間は、ネットではなかなか出てこない
4−3.教育虐待に関すること
中学受験のトップ層に関するあれこれ
中学受験のトップ層に関するあれこれです。
ネットとリアルの両面で調べていますが、その結果わかったことをまとめています。
※あくまでわたしが調べた範囲なので、あしからず。
中学受験におけるトップ層とは?
つぎのようにトップ層を定義します。
※偏差値はサピックスや浜学園のもの。
トップ層(全国100位以内)
ちなみに、トップ層のなかには、つぎのような子どもがいるそうです。
・小学生で英検一級、英検準一級
・小3で、偏差値60の入試問題を解く(算数)
すごいですね!
中学受験のトップ層の言う「低年齢のときには勉強はさせていない」は本当か?
中学受験のトップ層の親のなかには、つぎのようなことをしてきたかたたちがいます。
・幼少のころからの読み聞かせ
・幼少のころから単位などのウンチクを話す
・幼少のころから読書をさせる(絵本など)
・幼少のころから算数と関連が深いパズルをさせる
・幼少のころから歴史漫画を読ませる
・幼少のころからの公文式や算数塾(勉強ではなく習い事の範ちゅうだそうです)
で、なかには、これらのことをすべて「教養や習い事であって勉強ではない。低年齢では勉強させていない」と言っているひとたちがいるようです。
しかし、わたしにはすべて勉強としか思えません。
実際、これらのことはすべて小学校、塾などで勉強しますから。
※公文式ですることは小学校や塾でも学習するので勉強の範ちゅうに入ると思います。
仮に前述のひとたちが教養と称していることすべてを勉強とすれば、中学受験のトップ層の親は子どもが幼少のころから、膨大な時間、勉強させていることになります。
そして、中学受験のトップ層の言う「低年齢のときには勉強はさせていない」は大嘘と考えたほうがいいことになります。
中学受験のトップ層の親の熱量は相当なもの
つぎのようにしている中学受験のトップ層の親がいます。
・日常生活でも常に教養という名の勉強をさせる
・旅行でも勉強させる。
・旅行先も勉強になるところを選ぶ(例:古戦場など)
・細切れ時間で勉強させる
・起きている間はずっと勉強
こういうことを3歳あたりから、ずーーーっと、継続し続けているわけなので、相当な熱量だといえます。
でも、ほとんどのひとには、この熱量はありません。
トップ層の親に憧れているひとの1%も実行しないでしょうし、実行したひとのなかでも挫折せずに継続しているひとはほとんどいないのではないでしょうか。
中学受験のトップ層の親の学歴に対する熱量は相当なものだといえます。
ただ、親が中学受験するわけではないので、親だけがあまりに熱くなりすぎたら子どもが…とも思いますが、それは別の話なのでこの辺にしておきます。
ちなみに、つぎの2つを混同しているひとを散見します。
・トップ層の親は教育熱心
・親が教育熱心だとトップ層
前者は正しくて(※)、後者は間違っていますよね。
後者は正しくは「親が教育熱心だとトップ層になれるかもしれない」です。
※もちろん例外もあるとは思います。たとえば「子どもが自ら勉強するケース」。ただ、例外を語っても何の意味もありません。
中学受験のトップ層の子どもに、ふつうの子どもも絶対にいる!
「トップ層=神童」と思うかもしれませんし、わたしも親塾をはじめるまで、そう思っていました。
しかし――。
「小2で、予習シリーズ5年(算数)で勉強している」
「年長で、予習シリーズ4年(算数)で勉強している」
どう思います?
昔のわたしならば、神童だと考えていたと思います。
実は、これ、うちの子どもたちです。
うちの子どもたちは神童ではないと思います。単に、わたしの教えるスキルが高くて(自分で書いてしまってすみません)、低年齢でも難しいことを習得させられるだけです。
中学受験では、ふつうの子どもでも早熟で教えかたが上手な塾講師に当たればトップ層になれる可能性があるのではないか、と考えています。
確かに、算数のセンスがずば抜けてあって、「小3で、偏差値60の中学の入試問題を解く(算数)」になった子どももいると思いますが、トップ層はそういう子どもばかりではないと、わたしは考えています。
中学受験のトップ層の勉強法
中学受験のトップ層はどのような勉強法なのでしょうか。情報収集していますが、ここではそれをまとめています。
幼少のころから教養と称して勉強させる
幼少のころから、つぎのようにしてきたトップ層の親がいます。
・読み聞かせ
・単位などのウンチクを話す
・読書をさせる(絵本など)
・算数と関連が深いパズルをさせる
・歴史漫画を読ませる
・公文式や算数塾
教えるものは大人にとっては、かんたんなものばかりです。
これで中学受験でトップ層になれるかもしれないと思うと、お得だな、と思いませんか。
もっとも、継続するのは難しいですし、これだけしていれば中学受験でトップ層になれるわけではないと思いますが。
中学受験のトップ層は、低学年の勉強はどうしているのか?
つぎのようにしている親は、よく見かけます。
結構な先取り学習ですよね。
・入塾(小3)までに小6までの計算問題は終わらせる
・入塾(小3)までに小6までの漢字は終わらせる
小6までの計算問題が終わっていない状況で、最上位のクラスに入った子どもが苦労していると書かれている記事を見かけることがあります。
ほかの塾生は、小6までの計算問題を終わらせているとも書かれているので、これは真実なのでしょう。
ただ、上記だけで、小3、小4の模試で全国で上位をとるのは容易なことではありません。
「中学受験のトップ層の親は言わないだけで低学年から応用問題をガンガンに解かせている、なかには先取り学習させている親もいるんじゃないのかなー」が、わたしの感想です。
中学受験のトップ層は、早期教育で国語を鍛えている
小2の息子、トップクラス問題集 徹底理解編(小1)の読解で苦戦しています。具体的には、記述のところで、1〜3問、かならず不正解になります。
で、解説するためにわたしも読むのですが、息子がひっかかる問題は前後の文に答えがあって抜き出すだけのようなものではありません。
「原因と結果」などを把握していないと、解けないような問題です。
「これ、本当に小1でも解けるの? 中学年レベルじゃないの?」と思いました。
しかし――。
年長の娘にはハイレベ(小1)を解かせていますが、小学校に入学するころには息子が苦戦している問題も難なく解くだろうな、と思います。つまり、早期教育でしっかり国語を学習させている家庭もあって、それが低学年におけるトップ層なのだろうな、と思いました。
早期教育で、すでに国語力に大きな差ができているわけですね。
「低年齢の子どもに読解をさせても脳科学の見地からみて無駄だ」
このように言っている間にトップ層とはぐんぐん差が開いていくのかもしれないな、と思いました。
ちなみに、「もうトップ層に追いつけないのでは…」と思う必要はありません。
このまま何もしないのならば小3になると追いつくまでにかなり大変でしょうが、小2だとまだまだ十分に追いつけます。
なぜそう言い切れるのかというと、当サイトをご覧になるとわかりますが、短期間で学力を向上させているためです(算数ですが)。
小さなお子さんがいる場合は、国語は読書させたり漢字や言葉を覚えさせたりするだけでも低学年ではかなりのレベルになるので、市販本であるトップレベルの問題の難易度から鑑みて、早期教育でみっちり鍛えられている子どもは結構いるのかもしれませんね。
中学受験のトップ層の親は、高学年でどの程度勉強に関与しているのか?
親が不正解の問題をまとめてプリントをつくるなど、子どもの勉強の管理をするのは当たり前のようです。なかには親が塾講師並みに過去問を解いている親のブログもありました。
ただ「成績が優秀なので、親がすることはない」も見かけたことがあるので、本当のところはまだわかっていません。
中学受験のトップ層の勉強法がアテにならないケース
年長の娘。
マグ・フォーマーで何かをつくれるようになりましたし、算数のセンスがそれなりにある小2の息子よりも折り紙が上手です。
トップ層の勉強法に「幼少のころにパズルや折り紙をさせよう! 図形が得意になるよ!」があるようなので、娘は図形もできると思いきや…。
まったく、できません。
つい最近だと、定規をあてて実際に見せても同じ角度だとわかりませんでしたし。
うちの娘だけではありません。
親塾をはじめた当初、とあるブログにパズル・点描写などですかね。「早期教育してきたのに、小4で180度がわからなかった」とありました。
ウソだろ?
そう思いますよね。
が、娘を見ていると「あるある」だろうな、と思います。
何より中学生で数学ができない子どもたち、娘や先ほどの小4と大差ありません。同じレベルです。
※本人が努力しなかったわけではありません。先生や塾講師の腕が悪くて教えかたが悪かっただけだと思います。
「センス」
確実にあります。
というわけで、本題。
中学受験のトップ層の子どもって、たいてい、算数小僧ですよね。
そういう子どもは、算数のセンスがずば抜けてあります。
小2の息子は現状では、「それなりに」センスがある程度ですが、それでも補助線を自分で引くことが多いですし。
算数のセンスがある子どもと、センスがない子ども。
同じ教えかただと思います?
というわけで、センスがない子どもに、中学受験のトップ層のようなセンスがある子どもと同じような勉強をさせてもなーと思っています。
逆をいえば、子どもにセンスがあればトップ層の勉強法も参考になると思いますが、トップ層の勉強法がアテにならないほうが多いのではないか、と思います。
ふつうの親が中学受験のトップ層を目指すための戦略
わたしは中学受験ではトップ層にもふつうの子どももいると思っています。そこで、ここではふつうの親が中学受験のトップ層を目指すための戦略を書いています。
早期教育は国語の先取り学習と相性がいい理由
早期教育は国語の先取り学習と相性がいいです。
・国語は教えやすい
国語は教えたことがないので、算数のほうが国語よりも教えやすいと思っていました。
しかし、実際に教えてみると、算数よりも国語のほうが圧倒的に勉強させやすい、先取り学習しやすいと思いました。
大人が思う以上に、小さな子どもは常識レベルのことがわかっていなくて、教えるべきことが、かんたんなためです。
※たとえば「切手とは何か」の説明をする感じです。
・トップ層はガンガンに国語を教えている
「常識レベルのことだと子どもが成長してからでもいいんじゃない?」と思うかもしれません。実際、小学校で切手などの常識的なものは教えてくれるので、わざわざ親が教える必要はないと感じるのも無理はないと思います。
しかし、すべてではありませんが、中学受験のトップ層の親は「教養」として、ガンガンに国語を勉強させています。そしてその国語の先取り学習がうまく機能しています。
すでに大きな差がついています。
・国語ができれば世界が広がる
国語ができて、理科に興味がある子供ならば勝手に図鑑を読みます。国語ができて、物語に興味を持つと何も言わなくても小説を読みます。
世界が広がります。
何より、低年齢にうちには国語を勉強していないと、算数でひっかかることもあります。
わたしはこれに気が付いていなかったのですが、算数の先取り学習をはじめて、ようやくわかりました。
というわけで、教えるスキルがなくても教えられる国語をしっかりと教えるといいと思います。
算数の計算問題も親が教えられる!
算数をきちんと教えられるかたはほとんどいませんが、計算問題は教えられると思います。
確かに、教えかたによって習得するまでの期間は変わりますが、どのような教えかたでも計算問題を解かせているうちにできるようになります。
計算を教えるといいでしょう。
ふつうの親が中学受験のトップ層を目指すとき、できること。
ふつうの親が中学受験のトップ層を目指すとき、できることをまとめました。
・国語の漢字、熟語
・低学年の国語の読解、作文
・算数の計算問題
これだけでは足りません。
その足りない分は外注――算数塾などに頼るといいでしょう。
中学受験のトップ層になるための情報のうち「有るもの」と「無いもの」
いろいろと調べて実際に子どもたちに教育しているうちに、中学受験のトップ層になる方法のうち「有るもの」と「無いもの」があることに気が付きました。
<有るもの>
・定番の問題集や参考書
・勉強のさせ方(管理方法)
・塾の選び方
・模試などの受けさせ方
・その他
<無いもの>
・子どもの性格による扱い方のちがい
・勉強時間(拘束時間も含む)
・教育虐待に関すること
ここでは「無いもの」に着目します。
子どもの性格による扱い方のちがい
小2の息子は、素直なので言えば勉強します。
一方、年長の娘は、つぎの感じです。
・歌って踊るのが大好き
・移り気(お手紙を書いていたかと思えば、人形で遊び始めて、それもすぐに…という感じ)
・起きている間、ずーっと話している
・勉強大嫌い
・わからないふりをする
・すぐにキレる
・すぐにサボろうとする
・怒っても効果がない
・特に計算問題はすぐに忘れる
息子と娘では扱い方を変えていますし、勉強法も変えつつあります。
このような「性格による勉強への取り組ませ方のちがい」の話はありません。
というわけで、トップ層の勉強法をうのみしてはいけません。。
中学受験のトップ層の勉強時間は、ネットではなかなか出てこない
ネットで、中学受験のトップ層の勉強時間を見たことがありません。
話を聞いても、かならず「時間が長くても仕方がない(質が大切)」という話にすり替えられます。
なぜ、勉強時間が公にされないのでしょうか。
以下だと思っています。
・ただでさえ「オレ、勉強しなかったんだよねー → テストで満点」という世界
・「勉強時間は長い。だから勉強時間を公にすると叩かれる、公開するのをやめる」を繰り返している
・勉強漬けなのにそれを自覚していない親がいる(教養や習い事は子どもにとって負担だと気が付いていない)。
勉強時間だけは目安にできるものがないので、自分で決めるしかないようです。
なお、中学受験のトップ層の親が勉強時間について語っていたとしても、うのみするのは危険です。
記憶ほどアテにならないものはありませんから。
つぎのようなことが、あり得ます。
※別のページにも書いています。
1.長時間の勉強が常態化。ただでさえ親は勉強のしんどさを感じにくいのに、常態化によって完全に麻痺。日々の長時間の勉強について何とも思わなくなる(印象が薄い)
2.毎年、春休みと夏休みに1週間だけ旅行に行く。「遊んだ!」という記憶が強く残る
3.合格後、「勉強していないのに難関中!」とドヤりたい心理なども相まって、「上記1はきれいさっぱり忘れて、上記2だけ記憶に強く残る」と記憶がゆがめられていく。そのうち、「うちは遊んでいたけど合格した」となる
4.時間が経てば経つほど、上記3の虚偽の記憶が強化されていく。本人は虚偽の記憶を真実だと思いこんでいる
裁判で問題になる「虚偽の記憶」ですね。
そもそも、ひとによって感じかたがちがいますし、それ以外にもいろいろとあります。
というわけで、中学受験終了組の勉強時間に関するアドバイスは信用しないほうがいいと思っています。もっとも、客観的なデータがあれば話は別ですが、日々、勉強時間を測定してメモっているひとなんて滅多にいないでしょうしね。
教育虐待に関すること
「トップ層」と「勉強量が多いこと」は切り離せません。
まともな親だと「これだけ勉強させて大丈夫だろうか…。教育虐待ではなかろうか…」と考えると思います。
が、中学受験、教育虐待の記事は、釣り記事、悪質な記事が多いのですよね。
たとえば――。
「前に教えただろ!」「何回言ったらわかるんだ!」とキレていませんか?
それは教育虐待です。
Aさんのケースを紹介します(リアルな教育虐待のケース)。
この構成は以下です。
・あるあるで、ドキッとさせる
・あるあると教育虐待は関係がないのに、「あるある=教育虐待」と決めつける
・レアなケースをさも一般のごとく扱う
別のことで、この構成を適用すると以下。
あなたの子どもは、ゲームやマンガばかりではないですか?
このままだと犯罪者になってしまいます。
Aもそうでした(リアルな犯罪者)
ほかにも以下。
目まいや立ちくらみはありませんか?
それは脳梗塞です。
Aさんのケースを紹介します。
子どもに関することなので、教育ではこういうことはやめてもらいたいですけどねー
良心がないのでしょうね。
というわけで、トップ層の親も「これだけ勉強させれば教育虐待になるかも…」とビクビクしながら教えていると思いますが、どのレベルまでなら大丈夫だったのかの情報はありません。