低学年だからこそ、算数をしっかり教えよう!

ここではちいさな子どもに算数を教える方法を紹介します。


算数の問題を解くとき、子どもに図を描かせよう!

算数や数学では、問題文から条件などを読み取って式を立てます。
条件などを読み取る際に、図を描くと頭のなかが整理されます。

というわけで、低学年のうちから図を描いて式を立てる「癖」をつけさせるといいですよ!
その癖をつけさせるために、うちは、つぎの3つの工夫をしています。

1.最レベトップクラス問題集のように難しい問題集の文章題を解かせる
2.計算用紙としてコピー用紙を使う
3.わからなくても、すぐに教えない。コピー用紙に図を描かせて考えさせる

上記1。
教科書ドリルやZ会グレードアップ問題集 文章題のような、かんたんな文章題だと、子どもは頭のなかで答えを出してしまいます。
最レべのような難しい問題集の文章題を解かせましょう。

上記2。
試験のときに配布される計算用紙みたいな感じで、問題集の問題を解かせるときコピー用紙を渡しています。

上記3。
コピー用紙を渡して、2、3回は図の描きかたを教えましょう。
その後は、1.ギブアップするまで教えない、2.安易に「こういう図を描く」と教えないの2点に気をつけています。

前者ですが、子どもの隣にいるとつい教えたくなるので問題集とコピー用紙を渡しておいて家事でもするといいでしょう。
まだ低学年なのでコピー用紙に絵を描いていても気にしなくても構いません。考えさせることが大切だと思います。

後者ですが、たとえば「23個のりんごを、ただしくんに8個、はなこさんに4個渡した」のような文章題の場合、子どもは23個のりんごの絵を描くことがあります(息子は50個くらいの丸を描いていたこともあります 笑)。
また、「それじゃ、解けないだろ」みたいな図を描くこともあります。

が、安易に修正してはいけません。

50個の丸を描いて式を立てたあとに「こうやって書けば楽じゃない?」と教えるといいでしょう。

ちなみに、未就学児(5歳)の娘にも同じことをしています。
娘は子どもの数をかぞえる問題のとき、先生の似顔絵を描いたり、花の数をかぞえる問題のとき、花そのものの絵を描いたりしますが、それも「あり」にして見守っています 笑
やけに静かだな、と思っていると、たいてい関係のない絵を描いています 笑

算数の問題を解くとき、子どもに式を立てさせよう!

式を立てずに頭のなかで考える子どもがいます。
正解し続ければ問題はありませんが、ふつうはそのようなことはできません。誰しもかならず不正解になることがあります。
そのときに式を立てていないと、どこで間違えたのかわからなくなるので、子どもに式を立てさせるようにしましょう。

うちの工夫は図を描かせるとき同じです。
図を描くと、自然に式を立てるようになります。

算数の問題を解くとき、子どもに途中式を書かせよう!

式の計算をしているときに、途中式を書かないとケアレスミスをしてしまう確率が増えます。
また、どこで間違えたのかの確認のときも途中式は欠かせません。

しかし、子どもは消しゴムで式を消したり、ごちゃごちゃ書いたりします。
親がしっかり途中式を書くように指導しましょう。

パターン化、公式の丸暗記の悪癖をなおそう

成績がよくない子どもには、つぎのように教えます。

・パターン化
たとえば、線分図なら、線の引きかた、どの数字をどこに書くのかまで丸暗記させます。そして線分図に数字を当てはめるだけで解けるような問題を繰り返し解かせます。

・公式の丸暗記
公式やはじきの図のようなものを覚えさせて、それに当てはめるだけで解けるようにします。

要は、概念などの小難しいことは教えず、手を動かせば解けるようにするわけですね。
偏差値が高くない学校の場合、これで十分に合格できます。

一方、偏差値が高くなればなるほど、パターン化、はじきの図のような解法は通用しないどころか害悪でしかなくなります(便利なものもあります)。

そこで、うちはつぎのようなメソッドを構築しています。

(例)
1.根本を教える
2.同じ系統の問題は混ぜてまとめて解かせる
(例)乗法・除法の文章題、植木算、等差数列、周期算を混ぜて解かせる(常に根本と紐付)
3.さらに関係のない問題も混ぜる
(例)上記2に和差算も混ぜる

上記1。
根本から教えます。

上記2。
根本さえ理解できていれば解けるはずですが、なかにはパターンで覚える子どももいますし、図や式そのものを覚えてしまう子どももいます。
そこで、問題を混ぜます。

上記3。
別の考えかたをしないと解けないものを、ちょくちょく混ぜることでパターン化を阻害しようとしています。うまく文章で表せないですが「線分図は条件整理するツールの1つにすぎない(線分図でなくてもいい)」のようなことを教えたいわけです。

できるなら問題の意図も考えよう

できるなら、親が問題の意図も考えましょう。
一例をあげると、小1のはじめにある、つぎのような問題です。
どういう意図があると思いますか。

(1)3つを塗りつぶしてください。

● ● ● 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇

(2)3番目を塗りつぶしてください。

〇 〇 ● 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇

これは「基数と序数」を習得させるために出題されています。
※(1)は基数、(2)は序数

これに関連して応用問題もあります(最レベは、もっと、ややこしいですよね)。

(問)10人いる。
(1)A君は前から数えて5番目。後から数えて何番目?(序数)
(2)A君の前後に何人いる?(基数)

「これは基数と序数のちがいを習得させるために出題しているんだ」とわかれば、自作の問題をつくることもできます。
※基数と序数は大人でもわかっていないことがあります。これがでてくる小1で理解させることは難しいのですが意識はさせることができます。つぎの問題、すぐにわかるかたは少ないのではないでしょうか。

(1)10個の半分は?
10÷2で計算。

(2)10個を並べたとき、真ん中はどこ?
10÷2ではない。

国語の問題集も解かせよう!

理系には旧帝大クラスでも「国語が苦手」は当たり前のようにいます。
だから、親塾をはじめた当初は「息子は国語は壊滅しているけど、国語と算数は別。だから、算数の先取り学習はできるだろう」と考えていました。

しかし、実際は予習シリーズ4年の練習問題を進めるにあたって、小2の国語の偏差値50程度は必要だったな、と思いました。

つまり、予習シリーズ4年は小4が勉強する前提で作成されているので、小4ならば当たり前にわかることは知っておく必要がありました。それがない息子は、つまづきました。
※息子は国語が壊滅していました。

というわけで、低年齢のうちは算数だけではなく国語の問題集を解かせることが大切だと思います。

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