中学受験の費用
中学受験にかかる費用だけではなく、合格したあとの費用も考察しています。
2.中学受験の低年齢化で、中学受験にかかる費用は増大
3.中学受験にかかる費用を安く済ませるのは、いばらの道
4.中高一貫校は学費だけではない?合格後こそ教育費かかる
5.子どもが小学校に通う、お金がかからない期間は、貯金するタイミング
中学受験にかかる費用は300万円
中学受験の塾にかかる費用は、いくつかのブログで計算されています。
小4からはじめた場合、合計300万円ほどのようです。
ただ、難関中を目指す場合はオプション講座に費用がかかることがありますし、小6になってから授業についていけない場合、個別指導塾や家庭教師に費用をかけるひともいます。
・小3から小6まで:およそ300万円
・難関中を目指す場合はオプション講座で費用の上乗せされることもある
・小6で、個別指導塾や家庭教師で費用がかかるケースもある
1人あたり300〜400万円はかかると思ったほうがいいのではないでしょうか。
すなわち、小1から小6までで平均すると月額4〜5万5千円程度です。
※1人あたりの費用なので、子どもが2人いれば2倍、3人いれば3倍になります。
中学受験の低年齢化で、中学受験にかかる費用は増大
中学受験は低年齢化していて、つぎのように教育を施している家庭があります。
・公文式で、算数と国語(未就学児から小1あたりまで)
・小1から大手塾へ
・小2から算数塾へ
低学年のうちは大手塾と算数塾をあわせても週2、3日ほどですし、何より大したことを勉強するわけではないので、そこまでガリガリ勉強しているわけではないようです。
しかし、教育費がかなりかかります。
・公文式:2科目3年間として、55万
・塾の費用など(※):325万円
・算数塾:小2スタート、小6まで続けて150万
※小1から小3までの授業料を加えたもの。
合計530万円。
前述の費用の倍近くかかります。
これに加えて、難関校のオプション、個別塾や家庭教師をいれると、これに加えて50〜100万円ほどの上乗せになります。
中学受験にかかる費用を安く済ませるのは、いばらの道
中学受験にかかる費用を安く済ませるには、つぎの2つの方法があります。
1.塾の授業料が免除、もしくは割引
2.親が教える親塾
まずは、上記1。
「模試の偏差値が×以上だと授業料は免除」のような奨学金制度がある塾もあります。
ただ、もちろん小6までずっと無料なわけではなく期間が定められています。つまり、模試にてずっと高偏差値でないと、すべて無料にならないわけですね。
大手塾に通う子どもたちのうち成績が優秀の子どもたちを相手に、数年間、勝ち続けないといけないのは難しいと思いませんか?
つぎに、上記2。
「親が教えれば無料」のように思えますが、いばらの道です。
子どもに教える前に親が中学受験の問題集や過去問を解く必要がありますが、高学歴でないと、かなりの勉強時間がとられます。
また、実際に教えるのも多大な労力と時間をとられます。
しかも、競争相手は、大手塾、すなわち、教育のプロです。
「何か」持っている親ではないと、親塾は難しいと思います。
「専業主婦(専業主夫)だと時間はある!」と思うかもしれませんが、働いて大手塾に通わせるほうが効率的です。教育のノウハウは大手塾のほうがあるわけですから。
ただ、親塾だと「夜遅くまで大手塾に行かせなくてもいい」「親子の絆が強くなる」があるので、これらを大きなメリットと感じるひとがいれば親塾は最高かもしれませんね。
というわけで、中学受験の費用をおさえるのは、あまり現実的ではないと思います。
中高一貫校は学費だけではない?合格後こそ教育費かかる
無事、中学受験が終わっても、中高一貫校の学費がかかります。
だいたい年間80〜150万円のようですが、塾や予備校などそれ以外にもいろいろな名目で費用がかかると考えたほうがいいでしょう。
これだけだといいのですが、本命は大学です。
中高一貫校に進学すれば塾や予備校の費用がかからないのでお得という考えかたもあるようですし、実際、一部の中高一貫校では塾や予備校いらずですが、たいてい、難関中に進学しても塾や予備校を利用する家庭が多いようです。
たとえば、鉄緑会。
開成は4割、桜蔭は5割、筑駒は6割の生徒が在籍しているといわれています(2018年)。
このような塾代が、中学生だと1科目あたり毎月1万円、高校生だと1科目あたり毎月2万円近くかかります(鉄緑会の場合)。
模試で高偏差値だと授業料免除のような制度もある予備校もあります。利用すれば費用は最小限にできますが、授業料免除されるのは御三家をはじめとする超難関校に通っている子どもたちだけではないでしょうか。
それだけではありません。
偏差値はそれほど高くないらしい、中高一貫校(女の子)のかたの情報によると、つぎのようなこともあるそうです。
・友達が「海外旅行いった」 → 連れていかないと…。
・友達が「×を買ってもらったんだ」 → 買ってあげないと…。
・友達が「×という車に乗っているんだ」 → それなりの車に乗らないと…。
中高一貫校は、サラリーマン世帯が増えたといわれています。
しかし、必須ではない中学受験にかかる費用の300万円、中高一貫校の学費をふつうに支払える家庭ばかり、すなわち、裕福な家庭が大多数を占めるのではないでしょうか。
「そんな、くだらないマウンティングに付き合う必要はない!」と思うかもしれませんが、劣等感はこういうところでも育ちます。
そして、上には上がいます。
ひとは相対評価なので、一般的には裕福なほうでも、余裕で月額20万円以上する保育所に子どもを入れるような家庭が多いと、劣等感が育つのではないでしょうか。
子どもが小学校に通う、お金がかからない期間は貯金するタイミング
公立の小学校に子どもを通わせていると教育費はほとんどかかりません。
しかし、つぎのようなことがあるので、小学生というお金がかからない期間は貯金するタイミングだといわれています。
・教育費
子どもが成長するにつれて学費がかかるようになります。特に、大学受験は、結構、費用がかかりますし、大学に合格しても学費がかかります。「子どもに支払わせればいい」と安易に奨学金を使わせようと考えているかもしれませんが、子どもが社会人になったときに自己破産というケースもあってニュースになっていましたよね。
・老後
老後にそなえての貯金も必要です。2000万円は必要という話で、一時期、ニュースになりました。
小学生のとき「月額4〜7万円の塾代なら、なんとか支払える」という状況ならば、中学受験は回避したほうがいいかもしれません。