公文式は先取り学習ではありません!

公文式で「小学生なのに高校数学!」「5年の飛び級!」などというかたたちがいます。
これは本当にスゴイことなのでしょうか。
ここでは公文式と先取り学習に関する話を書いています。


公文式の算数や数学の難易度はかなり低い

公文式で「小学生なのに高校数学!」などというかたたちがいます。

公文式での高校数学と、受験算数の小6。
どちらが難しいと思いますか。

圧倒的に受験算数の小6です。
「子ども(公文式)とプロのボクサー(受験算数)のどちらが強いのか?」くらいの差があります。

たとえば、受験算数の小6では以下のような問題が出題されます。
これでもまだ標準レベルです。

(問1)150個仕入れて、原価の2割の利益を見込んで定価をつけたが、何個か売れ残った。売れ残りを定価の1割引きで販売したら、売り切ることができた。総利益は予定の利益の52%だった。定価で売れたのは何個?
(問2)119と206と322をある整数で割ったら。余りも同じになった。ある整数は?

一方、公文式は単なる計算問題です。
高校数学の計算問題は一見難しく見えますが、やりかたさえ覚えれば誰でもできるようになります。
※しかも公文式は、やりかたを丸暗記させる意味のない勉強法です。

公文式は、算数や数学が苦手な子どものためのものであり、それ以上でもそれ以下でもありません。
受験のことを少しでもわかっている親だと「ある程度まで計算力を高めれば公文式は卒業。メーンは小3あたりからの大手塾」となると思います。

公文式は、親や子どもの虚栄心をくすぐる仕組み

公文式には「中身」がありません。
しかし「進度」だけを見ると、すごく感じます。

・算数ができないのに、「公文式で高校数学を勉強している!」
・計算しかできないのに、「5年の飛び級!」

5年の飛び級。
本当にそれをするには「天賦の才能」「並大抵ではない努力」などが必要ですが、公文式だとそういうものはなくても「5年の飛び級!」と言えてしまいます。
公文式には、親や子どもの虚栄心が満たされる仕掛けがあります。

また、公文式には「未来フォーラム」のような表彰される仕組みもあるようです。
「算数オリンピックで金賞!」「小学生で数学検定1級合格!」のようなものだと親が誇らしくなるのはわかりますし、「スゴイ!」と思いますが、中身のない公文式で、一体、何を表彰するのだろう、と思います。

とはいえ、こういう仕掛けにひっかかるのは大人である親です。
また、敢えて仕掛けにひっかかるというか、虚栄心を満たしたくて仕方がないひともいるので、親はどうでもよいと思っています。
問題は子どもです。

算数や数学をロクに勉強していないのに「オレは小学生なのに高校生の勉強をしている!」と勘違いしてしまって、子どもの人生がつぶれるのではないか、と心配になってしまいます。
これが良い方向にいけばいいのですが、大半の子どもはまだ子どもなので、慢心につながり、勉強のための努力をしなくなるのではないでしょうか…。

公文式は、先取り学習ではない

まとめると、公文式は先取り学習ではありません。
計算問題という簡単なところだけを、質の悪い教えかたで進めるだけの習い事です。
以下の目的で利用することをお勧めします。

・未就学児で、学習習慣をつける
・大手塾に入塾するまでに計算ができるようにしておく

公文式にどっぷりつかると、考えられなくなる可能性もあるので、早々に見切ることをお勧めします。

それにしても、公文式を讃美するかたたちは、なぜ公文式だけにしないのですかね。
塾や予備校に通っている場合ではないだろうに、と思います。
なぜ公文式一本にしないのか。
これがすべてを物語っていますよね!

中学受験を攻略のトップページ